みんな、へん。

ある人は個性と言う。ある人は棘と言う。それならわたしは愛を込めて「へん」と呼ぼう。

アンパンマン、強し

2歳になる娘が、やはり通過儀礼のごとくアンパンマンに嵌っている。誕生日、クリスマスとイベントを迎えるたびに家中に赤と黄色の残像が増える、増える。

息子も1歳を過ぎたあたりから年中になる頃まで彼に夢中になった。息子を連れて泊まりがけでアンパンマンミュージアムにも何回か行ったっけな。アンパンマン強し…しかしながら円形構造のシンプルなデザインは何故にこうも子どもウケが良いのか。しかもアンも、パンも、マンも言葉の出始めのお子さん方に無理のない発音で、なんならママやパパと言うより容易な言語配列じゃないか。そこらへん、計算しつくされているの?案外腹黒いの?そらそうだ彼の腹には夢と黒光りしたアンコがみっちり詰まっている…

そんなことを思いながら光の差さない彼の漆黒の瞳に見入っていると、ふと「かまいたちの山内みたいだなあ」と邪念が過ってしまって以来もうそれにしか見えなくなってしまった。私はもう汚い大人になってしまったのだ。

汚い大人になっても何か夢中になれることがあると清くいられるんじゃないかと思う。自分自身は熱し易く冷め易いのを自覚しているから、夢中になることの尊さみたいなものは常々感じている。趣味欲しいな趣味。手始めにここでアウトプットして、自分が思ってることに目を向けたい。

一軍のアンパンマンが娘に寝かしつけられてすやすや寝ている。
控えのアンパンマンは玩具箱の中。
おやすみなさい。